境町の名所旧跡
菅谷左京の居城長井戸城とりょうがえ堀

中世の城館長井戸城跡は、境町長井戸地区にある香取神社の境内を中心とした場所に築かれていました。長井戸城は、天文年間(1531~1554)に古河公方配下の菅谷左京の居城であり、近隣にある稲尾城主の稲尾加賀守とともに栄えていましたが、下野の戦国大名小山氏に敗れて降伏しました。しかし、その後、菅谷左京は、豊臣政権下において朝鮮出兵(文禄~慶長の役)に参加し、大河ドラマ「真田丸」で知られる大坂の役(冬・夏の陣)でも徳川方として参戦しました。
今も、長井戸城跡付近には、二重の土塁や水濠、横矢がかりがあり、当時のたたずまいを残しているとともに、香取神社西方の長井戸沼べりに掘られた「りょうがえ堀」北側の小高い丘には物見台も築かれていました。
(境町長井戸)