境町の名所旧跡
亀形山吉祥院と礼盤

礼盤とは、尊師が仏と礼拝する時に上がる台座のことで、亀形山吉祥院に収められている礼盤には、黒塗りに朱の縁取りを施し四面を朱と金泥であしらい、菊花紋と唐草の金泥金具がついています。
裏面には「千手堂護摩堂礼盤、寛永葵酉仲冬(みずのとりちゅうとう)供養了筑波山法印栄僧」と刻まれています。1633年(寛永10)に幕藩体制を磐石にした江戸幕府三代将軍徳川家光が筑波山知足院中禅寺に寄進したものを、明治政府が発令した神仏分離令による廃仏毀釈運動の最中に吉祥院が譲りうけたものと伝えられています。
(境町新吉町)